OUTLINE
第1話 眠れる森の姫
女の子の髪を切ることが好きという少年・灰村切は偶然立ち寄った古いお屋敷で、そこに住んでいる少女・武者小路祝と出会う。祝は床について溜まるほど長い髪の持ち主であった。そんな彼女の髪を切は切りたいと思うが、どんなハサミを使っても切ることができない。彼女はそれを「髪が呪われている」からと言うが……。
第2話 異端の肖像
祝の髪を切り落とした切のハサミを「断裁分離のクライムエッジ」と名付けた二人。学校へ行きたいという祝は切と同じ十草中へ通うことになる。幸せな学校生活の始まりを感じたのも束の間、「昏睡昇天のインジェクション」こと病院坂病子が祝を狙って現れる。戦いの中、キリンググッズ、ゴシップ、髪の女王、切は聞きなれない言葉を知ることとなる。
第3話 雷雲をわたれ
「厚いコンクリートの壁に巨大な穴が開けられており…」、ニュースキャスターが事件の様子を伝えている。新しいキリンググッズの持ち主の出現に怯える祝だったが、病子はその心配はないと言う。それでも不安がる祝のために一晩共に過ごすことにした切だったが、突然の停電で屋敷は暗闇に包まれる。
第4話 客は何処だ
スレジハンマの襲撃から1ヶ月あまりが経ち、切たちは三年生になった。ある日の放課後、かしこたちと共に切は祝の父が足繁く通っていたという店を訪れることになる。そのバーには盲目のピアニスト・軽子瞳と、彼女のピアノ調律師・小泉芳一がいた。瞳の演奏に聴き惚れる切たちだったが、突如祝は謎の恐怖を感じる…。
第5話 ビフォア・ダ・ゲイム
十草教育学校のオリエンテーリングが始まった。過酷な山登りを終え、息も絶え絶えにようやくコテージに到着した切たち。「オリエンテーリングの間も髪を切る」という祝との約束を果たすため、夜中に抜け出した切だったが、祝のふとした発言で意気消沈してしまう。翌朝になってもふさぎこんでいる切のもとへ、高等部生徒会長・雑賀ロミオが訪れる。
第6話 星のワルツ
何者かの力により意思を奪われた切は、「女の子を襲え」という声に従い祝に襲いかかってしまう。祝の切実な言葉と涙で切の意思が戻りかけたように見えたが、突如飛んできた鞭の打撃に切が吹き飛ばされてしまう。祝が目を向けた先で鞭を振るっていたのは、雑賀ロミオ―、ではなく高等部副会長・四方堂瑠架だった。
第7話 天秤の銀貨
「判決執行のルールブック」・中嶋正義の介入がありつつも、「愛玩屠殺のペットウィップ」を退けた切たち。後日、ロミオから受け取った手紙は醜聞<ゴシップ>からの招待状だった。同じくして病院坂姉妹にもパーティーの招待状が届けられていた。祝は法子にドレスコードの相談の電話をしたが、その中で法子の胸の内を知ることになる。
第8話 パーティーチョッパ
パーティー会場に降り立った切たち。客たちからの好奇の眼差しを向けられ戸惑う二人の目に飛び込んできたのは、場内にある舞台で行われている演劇だった。黒髪、魔女、女王―。舞台に見入る中、二人はこの劇が祝の先祖の話だということに気づく。そんな二人のもとへホテルマンが近づき、告げる。「お二人には余興の手伝いをしてほしいとのことです」。
第9話 リリカル・ナイト・フライト
ゴシップのパーティー会場で対峙する切と正義。「判決執行のルールブック」の強大な力の前に絶望的な状況となった切だったが、どこからともなく放たれた銃弾が正義の右腿を貫き九死に一生を得る。息を吹き返した切は正義を追いかけるが、すでに何者かによって事切れる寸前になっている正義を見つける。切は瀕死の正義から「ヴァイオレット・ウィッチー卿」の存在を知らされる。
第10話 スタンディング・ベイベーション
パーティーから一夜明け、髪が伸びていないことに戸惑う祝。これでは切に合わせる顔がないと約束を断り、祝は街へ一人で向かう。行き着いたデパートで「エミリー」と名乗る迷子の少女と出会った。エミリーの父親を探そうと奮起する祝だったが、エミリーの鞄の中に入っている大量のナイフを見つけ、彼女もまた祝を狙う権利者<オーサー>であることを知る。
第11話 レッド・ライジング
エミリーとの戦いに敗走した切たち。父親の書斎で日記を見つけた祝は、その日記を読み進めるうちにエミリーにキリンググッズを与えた人物が自らの父親であることを知り衝撃を受ける。一方、戦いの傷を癒そうと休息する切だったが、全く傷が癒えていないことに気づく。「鮮血解体のオープナー」の特殊能力は「傷の回復を止める」というものだった。